健康保険組合連合会がまとめた「医療に関する国民意識調査」結果によると、ジェネリック薬(GE薬)を服用した経験のある人が、2007年の前回調査から30ポイント近く伸び、47・4%となった。GE薬服用のきっかけは、「薬局で薬剤師に勧められた」が41・0%で最も多かった。この結果について健保連は、「薬局薬剤師が積極的にGE薬を勧めることで、使用促進の効果が見込めるのではないか」としている。一方で、GE薬を服用しなかった理由として「薬局薬剤師に勧められたことがない」が2番目に多く、薬局薬剤師が使用促進の鍵を握っている実態が浮き彫りとなった。
調査は、今年7月に実施。2000人から回答を得た。GE薬に関する調査では、認知度が94・9%となり、前回調査時の74・4%から20ポイント近く上昇した。
GE薬を知るきっかけとなった情報源(複数回答)は、「テレビの番組、CMから」が最も多く74・2%、「新聞、雑誌、本から」(27・7%)、「医療機関や薬局の薬剤師から」(26・3%)と続いた。
GE薬の服用経験がある人のきっかけは(複数回答)、「薬局薬剤師に勧められた」に次いで多かったのは、「医療機関で医師に勧められた」(33・7%)だった。
また、GE薬服用者の感想は、効き目に「変わりない」が68・1%、安全性は「不安を感じなかった」が76・8%で最も多く、GE薬の有効性や安全性が服用者に評価されていた。
一方、服用経験がない理由(複数回答)としては、「病気をしないため、薬を処方されたことがあまりない」(43・7%)に次いで多かったのが、「薬局薬剤師に勧められたことがない」(30・6%)だった。「薬局薬剤師にGE薬の調剤を断られた」(1・3%)もあった。
医療費の伸びを抑えるための方法については(複数回答)、「GE薬の普及」が65・5%で最も多く、「特定健診・保健指導等による病気の予防」(43・3%)、「IT化による医療の効率化」(39・5%)と続いた。