3本柱で幅広く人材活用
中外製薬は、来年1月からトップ製薬企業像の実現に向けた新たな人事戦略をスタートさせると発表した。個人の能力・適性に応じた人材育成を推進する「タレントマネジメントシステムの構築」、多種多様な人材が活躍できる「ダイバーシティマネジメントの推進」「人事処遇制度の改定」が三つの柱。優秀な人材を幅広く登用・育成し、早期に活躍できる環境づくりに本格着手する。
「タレントマネジメントシステムの構築」では、5000人の社員を対象に、次世代リーダーや中核人材の育成・輩出を支援すると共に、全体的な人材強化とモチベーション向上を狙いとしている。
具体的には、上司が部下一人ひとりの能力や適性に応じた育成プランを策定し、実践に移す。また、次世代リーダーとして相応しい人材を、後継候補者として早期抜擢する仕組みも設ける。
一方、経営の重要課題に位置づける「ダイバーシティマネジメントの推進」については、来年1月1日付で、人事部に「ダイバーシティ推進室」を設置する予定。まずジェンダー(性別)に焦点をあて、女性の就業率向上や管理職への登用に向けた施策を実施する。「新卒女性社員の離職率を引き下げると共に、3~4年以内には女性マネージャーの倍増を目指す」(池田信仁人事部副部長)との目標を掲げるほか、外国人社員やシニア層が活躍できる環境づくりにも取り組む。
さらに「タレントマネジメントシステムの構築」や「ダイバーシティマネジメントの推進」に向け、人事処遇制度を改定し、多様な人材の活躍につなげたい考え。