ファイザー日本法人の梅田一郎社長は12日、都内で記者会見し、2011年度の国内売上高が5000億円を突破したことを明らかにした上で、12年度は適応追加も含め、年7品目の承認取得を目標に掲げた。また、長期収載品と後発品を扱うエスタブリシュ医薬品事業では、今後5年以内に100成分以上の製品を発売し、ビジネスモデルの確立を目指す考えを示した。
同社の11年度業績は、ワイス社との統合効果や主力の抹消性神経障害性疼痛治療剤「リリカ」や消炎・鎮痛剤「セレコックス」などが堅調に推移した結果、前年度比19・3%増の5592億円と、売上高5000億円を突破した。今年度は、薬価改定の影響を受けるが、梅田氏は「製品が揃っており、引き続き成長が可能」と見通した。
特に癌領域では、ALK融合遺伝子陽性の進行非小細胞肺癌治療薬「クリゾチニブ」と、腎細胞癌治療薬「アキシチニブ」の承認申請を果たし、「今後の業績に大きく寄与してくれる」と期待感を示した。今後は、適応追加を含め、年間7品目の承認取得を目指す方向だ。