日本新薬は27日、アルコール依存症の断酒補助剤「NS‐11」(一般名:アカンプロサートカルシウム)の製造販売承認を申請した。
同社が2003年に海外から導入し、国内で開発を進めてきた。10年5月に厚生労働省から医療上必要性の高い未承認薬として開発の要請を受けた。既に欧米など約30カ国で販売されている。
国内のアルコール依存症患者は推定で約80万人。これまで抗酒薬以外に薬剤が存在せず、新しい薬剤の開発が待ち望まれていたという。
国内で実施された臨床試験において同剤は、カウンセリングなどの精神療法や自助グループへの参加をは
じめとした心理社会的治療の補助として使用することによって、プラセボ群に比べ有意に高い断酒の成功率を示すことが確認された。
中枢神経系に作用し、アルコール依存で亢進したグルタミン酸作動性神経活動を抑制することによって、飲酒に対する欲求を抑えると考えられている。