日本薬学会は、全国の薬学系大学74学部を対象に行ったコアカリ改訂に関するアンケート調査の結果をまとめ、16日の「薬学教育モデル・コアカリキュラム改訂に関する専門研究委員会」に提示した。調査結果によると、63学部がコアカリの内容の過密さを指摘すると共に、34学部が「内容が重複している」と回答。多くの学部が現行のコアカリのボリュームを減らした上で、さらなる内容の整理を求めていることが分かった。
アンケートでは、▽コアカリ改訂の進め方や基本方針▽現行のコアカリの問題点▽問題点を踏まえた改訂すべき点▽コアカリ改訂全般に関する意見――などについて回答を求めた。
コアカリの量と質をめぐっては、多数の学部から「難易度が高すぎるものが存在する」「分野によって細かさや分量に差がある。全体のバランスが悪い」「実務実習で薬局と病院に分かれているため重複が多い」などの意見が寄せられた。
コアカリ改訂全般に対しては、「大幅な改訂は教育現場が混乱するため避けるべき」「現行のコアカリ作成時にもアンケート調査を実施したが、何も反映されなかったので、今回もそうなるのではないかと思っている」などの意見が寄せられた。