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“安心・安全”を育む社会に

2012年5月2日 (水)

 大型連休のただ中でもあり、閑話をオムニバスで。

 まずは、何かに取り憑かれたような暴走事故の多発について。4月には12日に京都の祇園で発生した事故(死傷者19人)に続き、23日には京都府亀岡市で、無免許の少年が運転する車が集団登校中の小学生たちの列に突っ込むという悲惨な事故(死傷者10人)が起きた。ここまでならば連続大事故発生だったが、その後、懇親会での飲酒、被害者情報の漏洩という府警のお粗末な対応が明らかになるにつれて、一気に警察不信が加速していったことは想定外だった。

 27日には千葉県館山市でバスを待っていた児童たちへ、愛知県岡崎市でも集団登校中の児童に暴走車が襲いかかり、館山では残念なことに1人亡くなった。祇園のケースを除けば、加害者は少年、20歳、24歳といずれも若い。事故原因は居眠りや不注意などと伝えられており、鉄の箱は使い方を誤れば凶器と化すという運転者の自覚が欠如していたことは間違いない。

 車の運転に限らないが、人に危害(最悪は死亡)を加えるリスクのあるものを扱う時には、細心の注意が必要であることを改めて思い知らされた一連の事件であった。

 27日には国政の動きにまで影響を与えることが懸念されていた裁判の一審判決が出た。小沢一郎氏は無罪となったが、判決内容はどうやら、白ではなく、黒に近い灰色を黒ではないと判断した結果であり、疑わしきは罰せず、推定無罪という刑訴の原則が適用されたようだ。

 さて、目をお隣中国に移すと、連日「毒カプセル事件」が報道されている。医薬品に用いるカプセルから、基準値を大幅に上回る重金属クロムが検出され、当局が当該品の販売中止を命じたという。

 中国は、安全性に関する遵法精神が希薄なことで知られているが、よりによって医薬品でこの有り様では、治る病気も治らないだろう。

 もっと驚くことは、警察(中国では公安)が調査に入った際には、証拠隠滅のために幹部が放火したことや、別の地域では排水溝にカラフルなカプセルが大量に廃棄されていたことなど、神経を疑うような行動が見られた。中国では普通なのかもしれないが、やはり考え方の違和感は拭えない。

 閑話休題。薬の話題としては、違法ドラッグの問題も大きい。4月23日本紙既報の通り、薬事・食品衛生審議会の指定薬物部会で指定手続きの迅速化、包括指定について議論された。

 海外で流通実態がある成分が国内に流入する前に指定することや指定頻度を増やすなどを決めたが、指定と化学構造を一部変更して指定から外れるイタチごっこに対応するための包括指定に関する議論はこれから本格化する。違法ドラッグの早期一掃が実現することを願うと共に、報道機関としてできることについては、積極的に協力していきたい。




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