
ピジョンは、哺乳が困難な赤ちゃんが飲みやすいようサポートする哺乳器「口唇口蓋裂児用哺乳期セット・乳首」について、乳首の材質を変更すると共に、サイズを増やすなど、リニューアル発売した。同品は主に病産院向けに提供しているが、ベビー専門店やドラッグストアで取り寄せられる。
口唇口蓋裂は、先天性障がいの一つで、軟口蓋あるいは硬口蓋、またはその両方が閉鎖しない状態の口蓋裂と、口唇の一部に裂け目が現れる状態の口蓋裂の総称。日本では年間約2000人が出現するとされる。ピジョンでは長年の哺乳研究を生かし、こうした口唇口蓋裂の赤ちゃんに向けた同品を1977年から発売している。
今回、乳首の材質を従来のイソプレンゴムから、シリコーンゴムに変更した。さらに、赤ちゃんの状態に合わせて使用できるよう、乳首のサイズも増やし、レギュラーサイズとスモールサイズの2種類に増やした。
乳首の形状は、口唇口蓋裂児の口に合わせており、乳首先端部分が大きく、口唇または口蓋の隙間からの空気漏れ・ミルク漏れを防ぐ。スリーカットの吸い穴で、飲む力が弱い場合でもスムーズにミルクが出る形状で、吸う力が弱くても舌で乳首を押しつぶすだけで飲める。付属の逆流防止弁を乳首の中にセットすることで、哺乳中にミルクが瓶に戻るのを防ぐ。
ボトル部分についても透明度を高くして、中身を見やすくしている。さらに、ボトルを押すことで授乳をサポートできるよう、握りやすく押しやすい硬さに変更した。
価格については発売当初のままに据え置いており、容量は240mLで、税込み735円。乳首だけの別売りもあり、各サイズ210円。