◆医療用麻薬を使いたがらないのは、小さい頃にダメ・ゼッタイ教育で刷り込まれた麻薬への恐怖が一因ではないか――。先週、横浜市で開かれた日本薬学会年会のシンポジウム「医薬品の乱用・依存に薬剤師はどうかかわれるか」でフロアの薬系大学教員からそんな指摘があった
◆癌などの疼痛を管理する上で、医療用麻薬は重要な役割を担っている。しかし、海外に比べ日本の癌患者は、痛みがあっても医療用麻薬を使わなかったり、使用を控えたりする傾向が強い
◆麻薬中毒者の姿が脳裏に焼き付き、医療用麻薬でも依存や中毒が起こるとの誤解が根強くあるようだ。「ダメ・ゼッタイ教育を行う時に、併せて医薬品の適正使用も教えないと正しい薬の使い方につながらない」とその教員は呼びかけた
◆慶應義塾大学薬学部の福島紀子教授の研究室は数年前から、薬物乱用防止と医薬品適正使用を連動させた教育を、小中学生を対象に実施している。この取り組みを参考に薬剤師は、適切な教育のあり方を各地で発信していくべきではないだろうか。
医療用麻薬を使いたがらない理由
2013年04月03日 (水)
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