東京大学病院22世紀医療センターの研究グループは、次世代シーケンサーを活用し、新規の長鎖非コードRNA分子であるCTBP1-ASがアンドロゲンの刺激を受けて、癌遺伝子のように働くことを発見した。また、CTBP1-ASは前立腺癌の増殖、進展に大きな役割を果たしていることや、そのエピゲノム作用を介する分子メカニズムを解明した。特にホルモン療法が奏功しない難治性前立腺癌の新たな治療の標的となり得ることを明らかにした。
前立腺癌は最も発症頻度の高い癌の一つで、その発症者、死亡者の急激な増加は、超高齢社会を迎えたわが国での大きな社会問題となっている。前立腺癌の発生と進展においては、男性ホルモンであるアンドロゲンの作用が鍵を握っており、アンドロゲンの作用を抑制するホルモン療法が広く普及している。
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