インフルエンザウイルスの高感度分析装置開発に取り組んでいる産業技術総合研究所は、インフルエンザウイルスA型、B型だけでなく、従来の簡易検査方法(イムノクロマトグラフィ)では判定不可能な亜型の識別も可能とする、小型高感度センサの開発に成功した。この技術は、検出チップ上に対象となるウイルス等を捕捉し、チップ表面の状態変化を反射された光の強さなど、光学特性をモニタすることで、簡易検査方法に比べて短時間かつ一~二桁高い感度での検出が可能となる。また、センサ内のチップ変更等により、ウイルスだけでなく、カドミウムや鉛などの重金属、めっき液などの工業溶液のモニタリングにも応用できる。
産総研は、ITによる生活安全技術の研究開発において感染症対策のためのセンサ開発を目指しており、光センシング技術によって高感度ウイルス検出の開発に取り組み、新しい検出原理による導波モードセンサを考案し、表面プラズモン共鳴法(SPR)に比べ、その高感度性を実証している。
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