
滋慶医療科学大学院大学の新学長に、武田裕医療管理学研究科長が就任した。武田氏の学長就任は、坂本幸哉前学長の死去に伴うもの。
同大学院大学は、わが国で初めてとなる「医療安全管理学の修士課程」を創設し、2011年4月に開学。患者の安全と安心を確保するために、医療の質を高めて医療安全を実践していく「医療現場のリーダー」「教育機関の指導者」の育成を目指している。
武田新学長は、「わが国の医療安全活動が本格的に始まって約14年になるが、依然として医療事故は減っておらず、医療者の卒業前および卒業後の教育体制、内容が結果的に不十分だと言わざるを得ない」と指摘。
その上で、「当大学院大学は、より一層、医療安全のための科学を推進し、医療安全を担い得る実践的な教育者、指導者を養成していきたい」と抱負を述べている。
武田氏は、1947年2月生まれの66歳。京都府出身。71年大阪大学医学部卒、87年大阪大学病院医療情報部助教授、98年同教授、2001年中央クオリティマネージメント部長、06年大阪大学中之島センター長を経て10年退職。11年滋慶医療科学大学院大学教授・医療管理学研究科長に就任。医療の質・安全学会理事。大阪大学名誉教授。