日時
2014年2月21日(金)10:00~17:00
テーマ
「生命科学・医薬研究を拓くマイクロRNAの研究最前線」
場所
千里ライフサイエンスセンタービル 5Fライフホール
コーディネーター
大阪大学蛋白質研究所 分子発生学研究室・教授 古川 貴久
大阪大学大学院医学系研究科 遺伝子機能制御学・准教授 河原 行郎
開催趣旨
近年注目されているマイクロRNA(microRNA)は、蛋白質をコードしない約20塩基の機能性1本鎖RNAであり、イントロンや従来は遺伝子として認識されなかったゲノム上の領域から産生される。現在ヒトにおいては2000種類程度のマイクロRNAが同定されている。マイクロRNAは自身の配列と相補的な配列を持つ標的mRNAの翻訳や安定性を抑制することにより、発生、細胞増殖、老化、代謝、ウイルス耐性など様々な生体過程を制御している。さらに、癌、心血管疾患、糖尿病、精神・神経変性疾患を含む多岐にわたる様々なヒト疾患の発症においてもマイクロRNAの関与が示唆されており、その重要性が広く認識されつつある。したがって、生物の多様な生命現象の解明とその異常によるヒト疾患の解明や治療を目指す上で、マイクロRNAによる生体機能制御は欠くことのできない新たなキーポイントとなっている。本セミナーでは、様々な分野でマイクロRNAを研究する講師より基礎生命科学から疾患との関連、創薬、治療への応用まで広くカバーするトピックについて紹介いただき、マイクロRNA研究の最前線とその応用への可能性について理解を深めたい。
プログラム
10:05-10:15 はじめに
大阪大学蛋白質研究所 分子発生学研究室・教授 古川 貴久
10:15-10:55 RNAサイレンシングの生化学
東京大学分子細胞生物学研究所 RNA機能分野・教授 泊 幸秀
10:55-11:35 RNA階層における炎症制御機構の解明
東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科 システム発生・再生医学研究分野・教授 浅原 弘嗣
-昼食-
13:00-13:40 中枢神経系特異的マイクロRNA-124aによる精神神経機能制御
大阪大学蛋白質研究所 分子発生学研究室・教授 古川 貴久
13:40-14:20 分泌型microRNAの生物学的意義とLiquid biopsy への応用
独立行政法人 国立がん研究センター研究所 分子細胞治療研究分野・分野長 落谷 孝広
-休憩-
14:40-15:20 核酸創薬を目指した人工核酸の開発研究
大阪大学大学院薬学研究科 生物有機化学分野・教授 小比賀 聡
15:20-16:00 マイクロRNA-33a/bによる脂質代謝制御機構
京都大学大学院医学研究科循環器内科・講師 尾野 亘
16:00-16:40 神経変性疾患のdisease-modifying therapyへの展望:マイクロRNAを含めて
名古屋大学大学院医学系研究科神経内科・教授 祖父江 元
16:40-17:00 終わりに
大阪大学大学院医学系研究科 遺伝子機能制御学・准教授 河原 行郎
参加費
無料
定員
200名(定員になり次第締め切り)
申込方法
1)氏名、勤務先、〒所在地、所属、電話番号を明記の上、E-mailでお申し込み下さい。
2)事務局より送付する参加証(E-mail)をセミナー開催当日に受付でご提示下さい。
申込先
公益財団法人千里ライフサイエンス振興財団 セミナーE5担当 谷山 佳央
E-mail:tkd@senri-life.or.jp(TEL:06-6873-2001、FAX:06-6873-2002)
セミナーの詳細や変更等につきましては、下記の財団web siteにて随時ご案内しておりますのでご覧下さい。(財団website:http://www.senri-life.or.jp/)