調剤薬局チェーンのアイセイ薬局(本社東京千代田区)では、独自の人材育成・生涯教育プログラム「愛誠学園」を開設し、薬学生と社員のスキルアップに大きく力を注いできたが、来年1月26日に都内で開催する研修を「公開社内研修」という形で、社外に無料開放する。これまでも各分野のスペシャリストを招いて、コミュニケーション力強化をはじめとする様々なプログラムを行ってきたが、オープンな形での開催は初めての試み。
今回実施する研修のテーマは「学校では教えてくれないこれからの薬剤師に必要なニッポン医療の話」で、場所は渋谷のヒカリエ、時間は午後3時から6時まで。同社以外の企業の薬剤師、医療従事者、薬学生、取引先関係者など、医療に関わる全ての人を参加対象とする。
第1部は、人気お笑い芸人のパンサーと、ベストセラー「伝え方が9割」の著者で、コピーライターの佐々木圭一氏を迎え、医療従事者が直面しがちな患者とのコミュニケーションエラーや、信頼関係構築の阻害要因など、実際の具体的事例をもとにコント形式で実演、日常業務に役立つノウハウを学んでもらう。
第2部は、ジャーナリストの津田大介氏、医師・薬局経営者として活躍する狭間研至氏、薬剤師で内外美容研究家の早野実希子さん、ソーシャルデザイン系メディア編集長の兼松佳宏氏、アイセイ薬局の堀田浩司取締役の各氏が、日本の医療が抱える課題を切り口に、トークライブ形式で医療の現状と未来を多方面から考察する。
アイセイ薬局は、調剤薬局経営を主体に、医療モール開発、介護福祉事業など、地域医療から始まる次世代のヘルスケアネットワークに取り組んでいる。グループの調剤薬局は、今月9日時点で278店舗。全国でネットワーク展開する企業として、患者サービス向上、さらには医療人育成と医療の質向上へ貢献していくことも目指し、研修の充実を図ってきた。
同社では「医療従事者の底上げにつなげることを視野に、愛誠学園ではセミナーや講座などの研修プログラムを展開してきた。今後も、こうした理念に賛同いただける協力者、専門家の枠組みを広げていきたい。さらには実際にこれから医療を担っていく薬学生、医学生も含めたアプローチも進めたい。今回の公開社内研修は、エデュケーションとエンターテインメントを併せ持った“エデュテイメント”として、楽しみながらも役に立つプログラムを目指している。ぜひ多くの参加を期待している」(管理本部コーポレート・コミュニケーション部)としている。
同研修会のエントリーは、アイセイ薬局ホームページ(http://www.aisei.co.jp)で受け付けている。