
日本薬剤師会相談役で元同会副会長の吉田俊(よしだ・しゅん)氏は、肝臓癌で療養中のところ、1日12時40分逝去した。享年95。通夜は12日午後6時から、告別式は13日午前10時から、いずれも桐ヶ谷斎場(東京都品川区西五反田5の32の20、TEL03・3491・0213)で執り行われる。喪主は長男の俊一氏。
わが国医薬分業の先駆者の一人であり、その確立に大きな功績を残した。特に、医薬分業元年といわれた1974年前後から80年代にかけて、薬歴管理を基本とする日本型分業の理論的主柱として、分業の発展を支えた。
吉田氏は18(大正7)年生まれで、39年に東京帝国大学医学部薬学科選科卒業。58年から60年にかけ東京都薬剤師会理事を務めた後、72年から翌73年に日薬理事、同年から日薬常務理事、78年から82年まで同副会長を務めると共に、厚生省の中央薬事審議会委員、同じく中央社会保険医療協議会委員、社会保険診療報酬支払基金参与などの要職を歴任した。83年に藍綬褒章、88年に勲四等瑞宝章を受章している。