
第一三共ヘルスケアは、口内炎治療薬トラフルシリーズの新製品として、痛い口内炎を塗って治す「トラフル軟膏」(第3類医薬品)を12日から新発売する。トラフルブランドは、2008年に内服薬の「トラフル錠」を発売以来、外用薬のスプレー剤「トラフルクイックショット」、口腔内溶解型フィルム貼付剤「トラフルダイレクト」を追加発売し、口内炎治療における新たな選択肢を提供してきた。今回、新製品を加えて4剤形となり、トラフルシリーズの一層の充実を図った。
口内炎は頬の内側、舌の縁、唇の裏側などにできる水疱や潰瘍などの炎症で、アフタ性口内炎(中央部がくぼんだ白っぽい潰瘍ができる)、カタル性口内炎(口中の粘膜が赤く炎症を起こす)、ヘルペス性口内炎(ウイルス感染によって小さな水疱の集まりができる)などの種類がある。口内炎の際は「食事が摂りにくい」「会話しにくい」「仕事に集中できない」など、生活面での不便さを訴える人も多く、日常的に起こりやすく、悩ましい症状といえる。
同社が一昨年行った調査(対象1万人)によると、10~50代における過去1年間の口内炎の経験率は53%であり、これを人口で見ると約4000万人に上る。男女別では全世代において、女性が若干多く発症しており、世代別では特に若い世代に多く発症しているのが特徴だったという。
こうした口内炎患者のニーズに応えるため、第一三共ヘルスケアでは、飲むだけで治したい人・外用薬が苦手な人向けに「トラフル錠」、患部に直接貼って効くフィルムタイプの「トラフルダイレクト」、口の奥の患部を直接スプレーできる「トラフルクイックショット」で構成するトラフルシリーズを展開してきた。トラフルのネーミングは、「トラブル」の濁点をスッキリ取り除いてあげることから名づけたという。
新たな剤形となる「トラフル軟膏」は、炎症を抑え、痛み・はれを鎮める抗炎症成分(アズレンスルホン酸ナトリウム水和物とグリチルレチン酸)、傷ついた口内の粘膜修復を助ける組織修復成分(アラントイン)、患部を清潔な環境にする殺菌成分(セチルピリジニウム塩化物水和物)の三つの作用を持つ有効成分を配合。患部にしっかり付着しながら、ネバつきなどの違和感がない製剤設計で、優れた効き目を発揮する。
用法・用量は1日2~4回、患部を清浄にした後、適量を塗布する。税別希望小売価格は、6g900円。