田辺三菱製薬は23日、次期社長に三津家正之(みつか・まさゆき)専務(59)を充てるトップ人事を取締役会で内定した。経営体制の若返りが目的で、土屋裕弘社長(66)は会長に退く。6月に開催する株主総会を経て正式決定する。
田辺製薬出身者から三菱ウェルファーマ出身者の社長に代わることになる。
土屋氏は2009年の社長就任以来、「新たな価値を創造しつづける企業」への変革をテーマに経営基盤の強化を進めてきたが、さらなる飛躍に向けて社長交代を決断。会見では、三津家氏を「物事を常に冷静沈着に判断し、迅速に決断できる」と紹介し、「何ごとにも果敢に挑戦することが求められる時代のトップにふさわしい人材」と評価した。
三津家氏は東京大学大学院薬学研究科博士課程修了後、三菱化成工業に入社。07年の三菱ウェルファーマと田辺製薬の合併時には製品戦略部長だった。12年から開発本部長を務め、今年4月から現職。
また、同社は子会社の役員人事も発表した。田辺三菱製薬工場の社長に守口寿文副社長兼生産管理部長、田辺製薬販売の社長に恩地清人取締役を充てる。いずれも6月の株主総会後に就任する。