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【MR支援ツール&サービス】YTL(医学アカデミー薬ゼミトータルラーニング事業部)

2014年09月19日 (金)

医療従事者視点でMR教育支援

 MR導入教育外部委託市場でトップシェアを誇る医学アカデミー薬ゼミトータルラーニング事業部(YTL)が目指すのは、医療現場で早期に活躍するための“MR基盤の醸成”だ。MR導入教育では文系初学者でも知識を修得しやすいカリキュラムを開発し、認定試験に対応しながら、医師・薬剤師業務や患者の心情を意識した上で、MR活動をどう進めていくかを考えさせる実践的な研修も提供している。医療従事者視点に立ち、医療人としての土台づくりから、医療現場で活躍できる即戦力人材の育成までをサポートしていく構えだ。

 YTLの2014年度導入研修実績は、受託数が30件、受講者数が958人(14年8月現在)と前年度を上回った。学習者の視点で“学びやすさ”を意識した教育手法にチャレンジしている。

 新MRキストでのMR導入教育「基礎教育」が開始されて3年を迎えたが、導入教育は多様化しているのが現状。YTLが8月に開催した「MR教育研修カンファレンス」では、製薬企業30社に導入教育の実施方法を調査した結果、テキスト研修と製品研修の全体構成では、▽切り離して実施▽交互に実施、3科目のうちの一つ「疾病と治療」のテキスト研修でも、▽基礎を全章学習してから臨床に移る▽領域ごとに基礎・臨床を混ぜて学習する――といった手法が多様化していた。

 基礎を全章学習して臨床に進む場合、領域内、領域間ともに知識をリンクしやすいといったメリットがあるが、臨床を学習する際に、基礎を振り返りながら進める必要がある。一方、基礎と臨床を混ぜて学習する手法では、領域内での知識のリンクはしやすいが領域間のリンクはしにくく、臨床を学習する際に、振り返りをせずに進められる利点がある。

 どちらも“学びやすさ”という点で長所・短所があるため、重要となるのが「学習の順番に注意して、カリキュラムを組み立てる」という要素だ。

 YTLでは、「疾病と治療」の科目において「学びの順」()を開発した。テキストの章順で学習するのではなく、体系的に知識を修得できるようにしたカリキュラムとなっており、製薬企業向けにオープン講座としても提供している。

※画像クリックで拡大表示

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 ただ、認定試験合格は一つの通過点にすぎない。「MRの基軸教育」をビジョンに掲げ、医療従事者から信頼されるMRを育成するにはどうすればいいか、患者中心の医療にMRがどう参画していくかを早期段階から意識して、研修に組み込んでいる。

 YTLでは、(ターゲティング×知識×技能×倫理観×意欲)の5項目の掛け算によって、医療現場で活躍できるだけの成果が生み出されると想定。この中の一つが欠けていると、MRとしての基盤が崩れてしまうため、それぞれの基盤形成に必要な教育を開発し、全体の中でバランス良く提供している。

 MRを取り巻く環境が変化する中、製薬企業内でも、MR自身が医師や薬剤師、患者の状況を知らずに、一方的な情報提供を行っているのではないかとの課題が浮き彫りになりつつある。YTLでは、医療業界におけるMRの位置づけがどこにあるのかを自分なりに理解するところから始め、医療従事者の治療イメージを共有するために、映像を使った「医療現場を知る研修」を実施している。実施企業数は10社、開催日数は18日間と昨年実績を上回るなど好評だ。

 患者の主訴から疾患をしぼりこむ「症候診断」や、医師の育った環境や1週間の業務スケジュールを知り、医師へのインタビューから普段は聞けない「医師の本音」を聞き、目指すべきMR像を感じ取る研修を提供。さらに病院の仕組みや薬剤師業務、在宅医療を学べる内容まで幅広くカバーしている。

 実際に1年目MRの受講者からは、「医師の育った環境からニーズをつかむことが大事ということに感銘を受けた」「相手のニーズを見つけるには、相手の状況を理解する必要があることを心がけていきたい」など好意的な意見が目立ったという。

 YTLでは、「医療従事者視点を養うには、ただ教えるのではなく、医療現場や患者をいかに視覚化できるかがポイントになる」として、「医療現場を知る」教育コンテンツを提供し、患者のために自ら考え行動できるMRになるためのサポートを推し進める考えだ。

YTL(医学アカデミー薬ゼミトータルラーニング事業部)
http://www.ytl.jp/



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