アステラス製薬は4日、米プロテオスタシス・セラピューティクス社と小胞体ストレス応答調節薬の創製、米ダナ・ファーバー癌研究所(DFCI)と抗癌剤の創製について、それぞれ提携契約を締結したと発表した。いずれもアステラスが昨年10月に立ち上げたイノベーションマネジメント部が中心となって推進するオープンイノベーション戦略の一環。
小胞体は細胞内小器官のひとつで、蛋白質を正しい立体構造に折り畳むと共に、不適切な構造の蛋白質を判別して修復・分解する機能を担っている。遺伝的背景、生活習慣、加齢などの要因で不良な蛋白質が小胞体に貯まると細胞に悪影響を及ぼす「小胞体ストレス」が生じ、これを回避するために「小胞体ストレス応答」と呼ばれる小胞体の能力を増強させる生体応答反応が起こる。小胞体ストレスは蛋白質構造変性を伴う遺伝子疾患、神経変性疾患、網膜変性疾患といった多くの疾患の原因となるため、小胞体ストレス応答の機能に対する注目が近年高まっている。
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