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SGLT阻害剤開発が激化‐糖尿病治療薬に新たな選択肢

2007年8月21日 (火)

 インスリンに依存せずに血糖値を下げることができるナトリウム/グルコース共役輸送担体(SGLT)阻害作用をもつ新しい糖尿病治療薬の開発が激化している。その中で、米ブリストル・マイヤーズスクイブと英アストラゼネカが共同開発しているSGLT2阻害薬のダパグリフロジンが、米国でPIIIに入ることが決まった。

 グルコースは、ナトリウムとグルコースを体内に取り込む輸送担体であるSGLTなどによって細胞内に取り込まれ、ナトリウム非依存性グルコース輸送体(GLUT)を介して血液中に取り込まれる。サブタイプとして、小腸や腎臓の近位尿細管に分布するSGLT1、腎臓の遠位尿細管に分布するSGLT2が知られている。

 腎糸球体で濾過された原尿には、血漿と同じ濃度のブドウ糖が含まれているが、それをナトリウムと共に尿細管細胞内に再吸収するのがSGLT2。この蛋白のお陰で尿糖閾値までブドウ糖が外に失われずに済む。その生理機序から、尿糖を増やせば血糖が減って、血糖が正常化すれば、膵でのインスリン分泌の負担が軽くなり、糖毒性が取れるのではないかということをコンセプトに、SGLT阻害剤の開発が進められてきた。糖毒性を改善することで、インスリン抵抗性改善作用を示すことが認められており、糖尿病治療薬の新たなターゲットになっている。

 それだけに現在、世界的にSGLTを標的とした薬剤の開発競争が激しくなっている。海外ではアステラス製薬や英GSKなどがSGLT2阻害薬として、大正製薬がSGLT阻害剤として、PIIを実施中。米ジョンソン・エンド・ジョンソンがSGLT2阻害薬として共同でPIを実施している。また、日本でも、大正がSGLT阻害剤としてPII、キッセイがSGLT2阻害剤としてPIを行っている。

 ただ、SGLTの発現が水輸送活性と結びついていることが分かってきており、SGLTを阻害することで、多尿やそれに伴う脱水症状をもたらす可能性もあり、今後の検討課題となりそうだ。




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