調剤レセプトや処方箋などの実臨床データを集積・分析し、医療分野の営業・マーケティングや市販後における薬剤リスクベネフィット評価などに活用する「リアルワールド・データ」(RWD)に注目が集まっている。SOGO学術委員会が主催する第2回シンポジウムが、1月31日に都内で開かれ、各演者からRWDの有用性や今後の活用の方向性などが紹介された。
京都大学大学院医学研究科の川上浩司教授は、市販後臨床試験の8割がエビデンスとして使用されていないという実態を挙げ、「これまでエビデンスレベルが高いと思われていたランダム化比較試験にほころびが生じている。患者数が限られており、必ずしも結果が医療現場を反映していない」と指摘。市販後のアウトカム研究については、ランダム化比較試験などの介入研究から、観察研究にシフトする転換期にきているとの実感を語った。
* 全文閲覧には 薬事日報 電子版 » への申込みが必要です。