大日本住友製薬前臨床研究所の出口二郎氏は、非臨床試験を受託するCRO「化合物安全性研究所」が都内で開催したセミナーで講演し、小型魚類のゼブラフィッシュを用いた評価系について、「初期毒性評価に最適なモデル」との認識を示した。また、遺伝子改変技術であるゲノム編集法に適した動物種であることが明らかにされてきており、「将来的には、毒性に高感度な次世代のゼブラフィッシュをつくって、よりハイスループットな毒性評価を実施できるようにしたい」と語った。
出口氏は、「初期安全性評価が新薬の開発スピードや成功確度に大きく影響する」と指摘。化合物を絞り込む上で、試験管内での安全性評価から動物体内で安全性評価をつなぐ評価系として、ゼブラフィッシュに着目。数年前から「催奇形性」「けいれん誘発」「心毒性」を対象に、安全性のスクリーニング評価を行い、実験結果から評価系としての有用性を確認できたという。
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