豊富な開発パイプラインを持つ外資系製薬大手が、国内の早期臨床開発の強化に乗り出している。これまでは先行した海外治験の外国人データ等を活用して、日本が第II・III相国際共同治験に参加するかを検討してきたが、世界同時開発の中で日本での治験をどう進めていくべきかを開発着手段階で設計。第I相から欧米と同時期に日本人エビデンスを集積させるグローバル開発戦略に転換を図る。特に民族的要因が大きい癌領域では、日本人患者のデータを早期に収集し、欧米に比べ人種差が少ないアジア地域の開発方向性を模索する動きが見られている。
国内の医薬品開発は、グローバルとの治験環境の違いなどが問題とされてきたが、現在では乖離が解消されつつあり、海外で承認されている薬剤が国内で使えない“ドラッグラグ”がほぼ解決している状況だ。新薬の申請時期も欧米と肩を並べるまでに成長している。
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