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◆3日にプロ野球の高校生ドラフト会議が開かれた。今年の高校生で注目を集めたのは大阪桐蔭の中田翔、仙台育英の佐藤由規、成田の唐川侑己の3選手。中田選手は日本ハム、佐藤選手はヤクルト、唐川選手はロッテと、それぞれ入団先が決まった
◆プロ野球に進む選手のほとんどはドラフトによって進路が決まる。逆指名という制度もあるが、高校生ドラフトにはなく、複数の球団が競合した場合には抽選となる。3選手はいずれも抽選となった。抽選で進路が決まるという心境は多少なりとも複雑であろう
◆しかし、高校生ドラフトのように自らの意思が届かない上で、人生の多くの時間を費やす仕事先が決まるというのは例外的だ。実際に入れるか入れないかは別にしても、多くの人は働きたい仕事場を自らの意思で選択肢の一つとして想定できる
◆薬学では、大学新設や学部等の増設によって卒業者が増え続けている。薬局や病院薬剤部だけでなく、進路がより多様化する時代もやってくるだろう。薬学卒業者が自らの進路の選択肢として考えることのできる仕事場についても、検討する必要性は大きいと思う。