メディビックなど国内のバイオチップ関連企業12社が協力し、経済産業省の支援を受けて、バイオチップコンソーシアム(JMAC)が設立されることになった。バイオチップの標準化を目指し、医療・医薬分野をはじめ、健康産業、環境など様々な分野における核酸標準物質の提案や、精度保証のための基準プロトコルの確立を目指していく。設立総会は19日午後4時から東京霞ヶ関の霞ヶ関東京會舘で開かれる。
DNAチップをはじめとするバイオチップは、飛躍的な技術発展を図り、有用な研究ツールとして、研究機関や製薬・食品企業などの研究所で広く利用され、医療・医薬分野で大きな需要が見込まれている。しかし、精度測定、サンプル前処理、データ解析・判定、試薬管理などの方法および手順の標準化がなされていないため、産業界での利用は十分でないのが実情だ。
一方、米国では既に、産官学による標準化団体が設立され、データ品質を保つための標準化を進めている。
こうした動きに対し、日本でも市場創出、拡大するためのグランドデザインを描き、グローバルなバイオチップ市場を創出することために、関係企業が結集することのできる団体の設立が急がれていた。
そこで、国内のバイオチップ関連企業が発起人となり、今年3月に経産省の支援を受けて、JMAC設立の具体的準備を行ってきた。
発起人企業となったのは、▽かずさディー・エヌ・エー研究所▽キヤノン▽シースターコーポレーション▽ジーンケア研究所▽DNAチップ研究所▽東芝▽東レ▽日本ガイシ▽ハプロファーマ▽三菱レイヨン▽メディビック▽横河電機””などのほか、数社が参加する予定。
JMACでは今後、ビジネス、標準化、国際連携などテーマごとにワーキンググループを作り、バイオチップの標準化に向けて、提言していく。なお、事務局はメディビックが務める予定。