JCRファーマは、世界初となる間葉系幹細胞(MSC)を用いた移植片対宿主病(GVHD)治療製品「テムセルHS注」(一般名:ヒト〈同種〉骨髄由来間葉系幹細胞)を24日に新発売する。国内で初めて他者細胞を用いた他家由来の再生医療等製品であり、急性GVHDの新たな治療選択肢になることを見込んでいる。
テムセルHS注は、造血管細胞移植後に発症する重篤な合併症である急性GVHDに対する治療製品で、昨年9月に承認を取得した。健康な成人から採取した骨髄液から分離し、拡大培養したヒト間葉系幹細胞を静脈内に投与することで疾病を治療する。
テムセルの配送には、JCRファーマと医薬品卸大手のメディパルが共同開発した超低温管理物流システム「超低温保管・輸送カート(SDDU)」を用いる。マイナス150℃以下の低温度を10日間以上維持した状態で配送・保管が可能となり、緊急時にも全国の医療現場にテムセルを配送できるとしている。