
薬科機器・薬剤情報システム等開発・販売のタカゾノは、富士フイルムとのコラボレーションで開発した新たな監査支援システム「PROOFIT」を、21日より販売する。同社が長年培ってきた薬局業務のノウハウと、富士フイルムの最新画像処理技術を融合した、次世代の監査支援システムといえる。
これまでの監査システムは、導入後に業務手順の変更が必要だった。「PROOFIT」は、富士フイルムグループの画像処理技術、光学設計技術、文字認識技術と、タカゾノが有するノウハウによって、これまでのプロセスを大きく変えることなく監査業務が運用できるよう設計されている。
特徴の一つは、高精度かつ瞬時に薬剤名を認識し、数量を計測することができる。バーコードによる読み取りだけでなく、富士ゼロックスが開発した多様なフォントに対応する文字認識技術を活用して、PTPシート状の文字を高精度に読み取り、その結果を医薬品名データベースと順次照合することで、薬剤名を認識する。
また、富士フイルムの光学設計技術で、PTPシートの端面にフォーカスした画像を撮影することで、重なった束の状態のままのPTPシートの枚数を正確に計測。富士フイルムの画像処理技術を用いて開発した、画像内の陰影を認識する凸凹検知手法により、端数の錠剤数も正確に計測する。
「PROOFIT」で確認した薬剤名・数量と、調剤時に入力する処方箋データが異なる場合には、即時にアラームが発せられ、薬剤の取り間違いを未然に防止する。薬剤師の監査業務の正確性向上と共に、効率化にも寄与する。
さらに、監査結果を薬剤の画像と共に記録し、監査履歴の精度向上を実現することも特徴。薬剤を撮影した画像を保存することで、より客観性のある精度の高い記録が可能になり、過去の監査履歴も容易に検索・確認できる。
このほか、クラウドを通じた医薬品名データベースのアクセスと本体ソフトウェアの自動更新により、維持管理の工数を削減。優れた操作性によりストレスなく運用が可能で、コンパクトサイズという点も大きな特徴。