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【遠言近言】仏語圏アフリカへの医療技術協力‐河合忠

2006年6月5日 (月)

河合忠(国際臨床病理センター所長・自治医科大学名誉教授)

細菌検査技師を06年度から研修受け入れ開始

 1987年故渡邊美智雄元副総理によって創設された特定公益法人(財)国際医療技術交流財団(JIMTEF)の理事長を昨年度から引き受けることになった。近年、小泉政権の基本方針としてアフリカ地域への協力援助を一層強化している。その方針を受けて(独)国際協力機構(JICA)では2006年度から臨床検査技師を日本の医療機関での研修(約3ヶ月間)に招くことになり、その支援の一部をJIMTEFに委託された。

 その背景には、依然として多発するさまざまな感染症と高い乳児死亡率の事実がある。マラリアとエイズについては既に多くの先進国から支援がなされているが、それ以外の感染症、とくに下痢症による脱水症状、栄養不良などについては細菌感染症の早期発見・予防は極めて重要であるにも拘らず、その対策に対する援助はほとんどなされていない。そのための手段の一つとして臨床検査技術の向上・普及が不可欠である。JICAは、日本の支援の一つとして仏語圏西アフリカにおける臨床検査技術の向上を目標に、2006年度はセネガル、ニジェール、ブルキナファソ、マリ、ギニア、ベニンの6カ国から合計12名の臨床検査技師を招き、近畿臨床検査技師会の協力も得て実地訓練を実施することとなった。

 それに先立ち、現地の医療、特に臨床検査の実状調査のためにJIMITEFを代表として筆者、JICA大阪から1名、近畿臨床検査技師会から臨床検査技師2名、仏語通訳者1名がセネガルとニジェールの2カ国を訪れ、現地JICA事務所関係者とともに、現地の日本大使館、保健省、国立病院、州立病院、地域保健センター、民間臨床検査センター、医療技術者養成学校、等を訪問した。一部の国立病院、州立病院を除くと、大部分の州立病院や地域保健センターの臨床検査室の人材、設備、環境は一般的に劣悪で、検査技師の衛生、安全に対する意識も充分でない。

 本プロジェクトは、暫定的に5年間の継続が想定されているので、各国10名の研修生が近代的な細菌検査技術と管理システムを学び、帰国後協力して自国の細菌検査技術と検査室マネジメントの向上のためのアクションプランを立て、それを実行できるような研修プログラムを提供する必要性を実感した次第である。




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