第一三共ヘルスケアは、解熱鎮痛内服薬「ロキソニンS」シリーズから、新たに「ロキソニンS外用薬シリーズ」(テープ・テープS、パップ、ゲルの3剤形5アイテム。いずれも要指導医薬品)を25日に新発売する。医療用成分ロキソプロフェンナトリウム水和物を医療用と同量配合した、OTC医薬品で初めてとなる外用鎮痛消炎薬で、つらい肩・腰・関節の痛みに優れた効果を発揮する。同社では発売1年後の販売目標を14億円(今年度8億円)とし、5年後には内用薬・外用薬を合わせた「ロキソニンS」ブランド全体で80億円以上を見込んでいる。
同社では2011年に、ロキソプロフェンナトリウム水和物をOTC医薬品として初めて配合した内服薬「ロキソニンS」を発売。現在、「ロキソニンS」「ロキソニンSプラス」「ロキソニンSプレミアム」の解熱鎮痛内服薬3製品を展開している。
医療用「ロキソニン」が発売され30年、医療用「ロキソニン外用薬」が発売され10年、そしてスイッチOTC化の「ロキソニンS」が発売され5年ということで、同社では「今年(16年)はロキソニンにとって特別な年」と位置づける。また、外用鎮痛消炎薬としてのスイッチOTC成分は、09年のジクロフェナク以来、7年ぶりとなる。
同社によると、医療用ロキソニンブランドの売上は年間600億円規模で、15年のNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)売上では、経口が第1位、外用が第2位となっている。そして、医療用ロキソニン外用薬の認知率は70%、過去処方経験率は25%と多くのユーザーに認知されており、この医療用ロキソニン外用薬4製剤が今回、同時にスイッチOTC化された。
「ロキソニンSテープ」(サイズ7cm×10cm)、「同テープL」(10cm×14cm)は、患部に密着してはがれにくく、伸縮性にすぐれた目立ちにくい肌色のテープ剤。「ロキソニンSパップ」は、心地よい冷感タイプで、吸水性に優れた基剤でムレにくく、かぶれにくい快適な使用感のパップ剤。「ロキソニンSゲル」は、関節部位にも塗りやすく、臭いも少ない無色透明のゲル剤。各製品とも肩・腰・関節・筋肉の痛みの芯まで直接浸透し、優れた効果を発揮する。税別希望小売価格は、「テープ」が7枚980円、14枚1580円、「テープL」が7枚1580円、「パップ」が7枚1280円、「ゲル」が25g1180円。
ブランド拡大へ新CM放映も
同社ではロキソニンS外用薬シリーズについて、「新たな需要を創造し、OTC市場全体を活性化する。そして痛みに悩む生活者のQOL向上への貢献──という二つを実現していきたい」とし、これまで同様、薬剤師を中心とした販売体制構築に向け、販売側・使用者側への情報提供を通じ、適正使用の推進に努めていく。同時に30~40代も含めた、より多くのコアターゲット層に訴求していくため、9月17日から俳優の谷原章介をナビゲーターとして起用したCMを放映し、さらなるロキソニンSブランドの拡大を図っていく。