第一三共は、癌疼痛治療剤「ヒドロモルフォン塩酸塩(一般名)」について、即放性製剤「ナルラピド錠1mg、同2mg、同4mg」、1日1回投与型徐放性製剤「ナルサス錠2mg、同6mg、同12mg、同24mg」を新発売した。
ヒドロモルフォン塩酸塩製剤は、海外で80年以上販売されているあへん系麻薬性鎮痛剤であり、WHO(世界保健機関)の癌疼痛治療のためのガイドライン等で疼痛管理の標準薬に位置づけられている。
「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」で開発企業の募集が行われ、2012年に第一三共が開発を実施することを決定。未承認薬等開発支援センターからの助成を受け、開発を行った。製造販売元は第一三共プロファーマで、中等度から高度の疼痛を伴う癌での鎮痛で使用される。
用法・用量は、ナルラピド錠が通常、成人にはヒドロモルフォンとして1日4~24mgを4~6回に分割経口投与し、ナルサス錠が4~24mgを1日1回経口投与する。
同社では、癌疼痛領域を強化しており、これら2剤に加え、3月から持続性癌疼痛治療剤「オキシコドン徐放剤『第一三共』」を販売し、即放性製剤も現在、上市準備中にある。