リッケンバックCEO、上場廃止も前向きな決断

米CRO大手「パレクセル・インターナショナル」は、米投資会社のパンプローナ・キャピタル・マネジメントに50億ドル強で売却し、上場廃止会社となった。上場を続けてきたパレクセルにとっては大きな決断であるが、ジョセフ・フォン・リッケンバックCEOは本紙のインタビューに対し、「長期的な視点に立って投資を行うために、パンプローナは非常によいパートナー」と述べ、2022年売上約40億ドルの達成にも自信をのぞかせる。今後の成長領域はリアルワールドデータ(実臨床データ)を活用したビジネス。日本市場でも患者中心の臨床試験が期待され、CROビジネスに変革が求められる中、リッケンバック氏に今後の方向性を聞いた。
――パンプローナへの売却の意図は。
上場企業は毎年四半期ごとに業績を発表しなければならず、前回の大統領選でも新薬の保険償還に関する問題がクローズアップされ、製薬企業がパイプラインの見直しを行い、パレクセルに外部委託していた試験を中止するということが相次いだ。われわれはCROでは珍しく長きにわたって上場企業を続けてきたが、四半期ごとに結果が求められる会社の形態よりも、長期的な視点に立って成長性が高い分野に投資していくのが最適と考えた。パンプローナもわれわれの考え方を理解しており、既に10月1日からは上場廃止企業として再出発している。
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