アステラス製薬は、既存治療で効果不十分な関節リウマチ(RA)に対する自社創製の経口JAK阻害剤「ペフィシチニブ臭化水素酸塩(一般名)」(開発コード:ASP015K)の第III相試験に関して、日本・韓国・台湾を対象とした「RAJ3」と日本を対象とした「RAJ4」の二つの試験でプラセボ群に対する優越性を示し、主要評価項目を達成する速報結果を発表した。今回の試験結果を受け、日本・アジア各国の規制当局と申請に向けた協議を進める。試験結果の詳細は学会で発表する予定。
「RAJ3」は、日本・韓国・台湾の医療機関で疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARDs)で効果不十分なRA患者500人を組み入れ、DMARDsとペフィシチニブの併用群、ペフィシチニブの単独療法群の有効性をそれぞれプラセボと比較し、主要評価項目として「投与12週時のACR20改善率」を検討した。一方、「RAJ4」は、日本の医療機関でメトトレキサートで効果不十分なRA患者500人を組み入れ、MTXとペフィシチニブ併用群の有効性を評価し、主要評価項目として、「投与12週時のACR20改善率」「投与28週時の関節破壊抑制効果」を検討した。