
協和発酵キリン生産本部バイオ生産研究所の小林範幸氏は、日本添加剤協会主催の第18回医薬品添加剤セミナーで講演し、バイオ医薬品の製造に求められる医薬品添加剤について、「添加剤の劣化によって生じた不純物が、抗体医薬品の品質に影響を与えることもある」と指摘した。その上で、高度に精製された添加剤の採用や、小分けをして添加剤の保管条件を整えたり、保管中に不純物の増加を避ける管理をするといった対応を行い、リスク最小化が必要との認識を示した。
バイオ医薬品の製造では、低分子医薬品に比べ、蛋白質の構造の複雑性から、製造過程で発生する熱や光、高/低Phへの曝露、振動に伴う気液界面との接触などの外部環境ストレスによる影響を受けやすく、品質を維持した状態で臨床現場に届けることが難しいことが課題となっている。適切なPhの維持や浸透圧の調節、保存中の重合体や酸化体増加抑制などを目的に医薬品添加剤が配合される。
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