
金冠堂は、主力の外用鎮痒鎮痛消炎剤「キンカン」(第2類医薬品)の容量を、これまでの120mLから100mLに、55mLを50mLに、15mLを20mLにそれぞれ変更すると共に、パッケージおよびボトルデザインについてもリニューアルを行った。また、昨年発売した花の香りのかゆみ止め薬「ハダナかゆみ止めゼラニウムガーデン」(第2類医薬品)のパッケージデザインもリニューアルしている。
容量変更に関しては、小売側の店頭で同様のカテゴリー製品と並べた際、同社の製品が高いことから棚の横に置くケースもあったことも一つの要因。また、携帯に便利なことから好評のミニタイプは、定番棚で立てて陳列できると共に、フック陳列も可能なパッケージに変更している。3アイテムともオープン価格。
パッケージは13年ぶりのリニューアルとなるが、「前回は変更前の印象が強かったのか、消費者から『店頭にキンカンが置いてない』という声を多くいただいた。そこで今回は、黄色と赤の色合いはあまり変えなかったが、外箱横に虫さされ・かゆみ、肩こり、腰痛、打撲などに有効成分が複合的に効くこと、ソフトスポンジのヘッドは手を汚さず使いやすいことを、使用シーンのイラストで訴求した」(中西章男専務)など、「キンカン」を使ったことのないユーザーへの配慮も加えている。

さらに、今回のパッケージにはうたっていないものの、今後は「キンカン」が“天然物系”の成分(L-メントール、d-カンフル、サリチル酸、トウガラシチンキ、アンモニア)を使用していることを広告宣伝面で積極的にアピールしていく考え。4月より放映予定のCMでは、昨年から登場したイメージキャラクターの「塗っとこオヤジ」を用いて、家庭の常備薬としての特徴を訴求していく。
一方の「hadana(ハダナ)」は、ロングセラーのキンカンに加え、もう一つの主要ブランドを期待して昨年発売された新ブランド。「ハダナかゆみ止めゼラニウムガーデン」は今回、処方やボトル容器は変更なく、外箱がリニューアルされた。従来の黄色とピンクのグラデーションを用いたデザインから、濃いピンクと白の2色が店頭で際立つ、スッキリしたデザインとなった。
同社では「やや地味なデザインだったのを、主要ターゲットとする30代・40代の女性層の目線により強く訴えかけるため、明確な色分けに改めた」とする。「ハダナ」に関しては今後、SNSやウェブなどデジタル系のプロモーションにも注力していくという。