年内に第I相目指す
中国発バイオベンチャーが、日本市場に参入する。上海を拠点に医薬品と医療機器の研究開発を手がける「生標」の日本法人として、昨年発足した「サンバイオ・メディカル・デバイス」(SBMD)は、細胞増殖にかかわるHER2と血管新生にかかわるVEGFを阻害する二重特異性抗体「YY0411」を開発し、グローバルでの導出を狙っている。福島啓史郎会長CEOは、本紙のインタビューに応じ、「現在は非臨床試験の最終段階まできており、年内には第I相試験を開始したい」と語った。
生標は、ウシオ電機の医療機器を中国で事業化する合弁会社として発足したが、中国の医療機関とのネットワークを通じて、新薬の開発にも着手。中国上海の同済大学教授で上海肺科病院胸部外科医のヤン・ヤン(楊洋)氏が見出した「YY0411」の事業化をサポートし、ヤン氏が同社の取締役に就任した。福島氏は、「ヤン氏を含めた世界中の肺癌のキーオピニオンリーダーが上海肺科病院に集中している。独占契約を締結しており、われわれが唯一そこに自由にアクセスできる。研究所しか持たないベンチャーとは異なり、早期に臨床試験に移行でき、上市後の販路も確保できる」と述べ、医療機関ネットワークを強みに上げた。
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