アルバータ大開発ツール活用
カナダ・アルバータ大学が開発したツールを活用し、薬局薬剤師が糖尿病患者に実施する生活習慣改善支援の効果を検証する臨床研究「RxINGレジストリジャパン」が今年6月から日本で始まった。このツールは、来局した糖尿病患者の処方薬、検査値などのデータを専用のウェブサイトに入力すると、エビデンスに基づきその患者の心血管疾患発症リスクを表示。何をどう改善すればそのリスクがどれだけ低くなるのかを示すもの。薬局薬剤師はこのツールを活用し患者の生活習慣改善を支援する。参加薬局は既に90薬局以上に到達。200薬局の参加を目標に研究を進める計画だ。
この研究を企画したのは、薬剤師の岡田浩氏(京都大学・京都医療センター)、ツールを開発したロス・ツユキ教授(アルバータ大学)らの研究グループ。海外では、薬局薬剤師による糖尿病患者への介入によって血糖コントロールが改善することは明らかになっている。しかし、特別な介入ではない、薬局薬剤師の日常的な情報収集や生活習慣に関する情報提供による効果はほとんど検証されていない。ツールの有用性に加え、薬局薬剤師の日常業務の効果を検証する目的で、今回の研究を設計した。
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