アステラス製薬は、クロストリジウム・ディフィシル(CD)による感染性腸治療剤「ダフクリア錠200mg」(一般名:フィダキソマイシン)を新発売した。
ダフクリアは、米メルクから導入した新規作用機序と選択的な抗菌スペクトルを有する経口の大環状抗菌剤。日本では米メルクとの独占的な開発・販売契約に基づき、アステラスが開発を進めてきた。今回、CDによる偽膜性大腸炎を含む感染性腸炎治療剤として発売した。欧州ではアステラス子会社が販売している。
CDは、大腸内部に感染し毒素を産生する細菌で、院内感染や抗菌薬関連腸炎の起因菌として世界的に問題になっており、感染・増殖により大腸炎や重篤な下痢を発症し、最悪な場合は死に至るという。国内で承認されている治療法では効果不十分な例が報告されている。
ダフクリアはCDに対し強い抗菌活性を持つほか、狭域抗菌スペクトラムのため、他の腸内細菌のバランスを撹乱する作用が弱く、芽胞形成を阻害する作用を持つ。