関連検索: 医薬品第二部会 分子標的型抗癌剤 アービタックス
薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会は23日、治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌を適応とする分子標的型抗癌剤「アービタックス」など3品目を審議し、いずれも承認して差し支えないと結論した。6月の薬事分科会に報告され、7月中にも正式承認される見込み。
<審議品目>
▽アービタックス注射液100mg(メルクが製造販売):有効成分はセツキシマブ(遺伝子組み換え)。効能効果は上皮細胞増殖因子(EGFR)陽性の治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌。原体・製剤とも劇薬に指定する予定。再審査期間は8年。
大腸癌の分子標的治療薬としては、2月に承認された「アバスチン」(一般名:ベバシズマブ、中外製薬)に続く2番目の薬剤となる。海外では、肺癌や大腸癌などの治療に用いられる抗癌剤「イリノテカン」の効果が低くなった患者への併用療法として使用されており、良好な成績が得られている。また、副作用も軽微なものが多いという。
▽サイモグロブリン点滴静注用25mg(サノフィ・アベンティスが輸入):有効成分は抗ヒト胸腺細胞ウサギ免疫グロブリン。効能効果は中等症以上の再生不良性貧血、造血幹細胞移植の前治療、造血幹細胞移植後の急性移植片対宿主病(GVHD)。原体・製剤とも劇薬。再審査期間は10年。
国内の再生不良性貧血の推定患者数は7600人。中等度以上の患者数はそれ以下であるため、オーファン指定されている。58カ国で承認されている。
▽ミコブティンカプセル150mg(ファイザーが製造販売):有効成分はリファブチン。効能効果は、結核症、マイコバクテリウム・アビウムコンプレックス(MAC)症を含む非結核性抗酸菌症、HIV感染患者における播種性MAC症の発症抑制。原体・製剤とも毒薬・劇薬には該当しない。再審査期間は、HIV感染患者の播種性MAC症の発症抑制は10年。結核症と非結核性抗酸菌症は8年。世界35カ国で承認されている。
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