不正に患者情報や顧客情報などの機密情報を持ち出した臨床検査用機器・診断薬企業「アークレイ」の元従業員に対し、京都府警は7日付で不正競争防止法違反容疑で書類送検した。持ち出された機密情報は885人の患者情報と2603人の顧客情報であったことが明らかになった。アークレイの松田猛社長らが8日、京都市内で会見し、「このたびは、患者様や医療機関の皆様、医療従事者の皆様に多大な迷惑と心配をおかけしたことを誠に申し訳なく思っている。今後、こうしたことが起きないように努力していく」と謝罪した。
昨年5月に元従業員が当時所属していた学術統括チームで保管されていた機密情報を不正に持ち出していたことが、社内調査で発覚した。昨年7月下旬、元従業員の退職を受け、機密情報に触れる仕事に従事していたことから、使用していたパソコン端末を調べたところ、機密情報を書き出した履歴を確認。その履歴情報をもとに、本人に確認を行ったところ、USBメモリを使って社用パソコンから情報を抜き取り、私物のパソコンに移し替えたことを認めたという。
* 全文閲覧には 薬事日報 電子版 » への申込みが必要です。