米バイオジェンとエーザイは、アルツハイマー病(AD)患者を対象とした抗アミロイドβ抗体「アデュカヌマブ」の二つの国際共同第III相試験「ENGAGE試験」「EMERGE試験」を中止すると発表した。独立データモニタリング委員会による無益性解析の結果、主要評価項目を達成する可能性は低いと判断されたことを踏まえ、開発中止を決断した。抗アミロイドβ抗体の開発は、またも最終段階の第III相試験が鬼門となった格好だ。今回の決定を受け、同剤の第II相安全性試験「EVOLVE試験」、第Ib相試験「PRIME試験」の長期継続投与試験も中止する。
アデュカヌマブの開発をめぐっては、2014年にエーザイがバイオジェンから同剤の共同開発・販売に関するオプション権を取得。その後、同剤の長期投与試験において、最長36カ月投与の患者で有効性を示したことなどから、17年にオプション権を行使し、バイオジェン主導の共同開発体制となっていた。
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