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【日薬連】新薬価制度の具体案明示‐「薬価維持特例」制が柱

2008年6月26日 (木)

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 日本製薬団体連合会は25日、昨年中央社会保険医療協議会に提案した新薬価制度の運用方法や市場影響額の試算を盛り込んだ具体案を明らかにした。増大する新薬研究開発資金を早期に確保し、新薬をいち早く創出するため、薬価が段階的に下落する仕組みとなっている現行制度を改め、特許期間(再審査期間)中の新薬などは薬価を引き下げず、維持する「薬価維持特例」を設けるのが柱。この特例は、薬価基準収載全品目の加重平均乖離率を、当該薬剤の乖離率が超えない場合に適用する。2012年改定時に、この特例を実施することを提案している。

 これは日本製薬工業協会が5月にまとめた具体案(非公表、本紙5月26日号既報)をベースに、その後の協議により日薬連としてまとめたもの。

 薬価は、販売企業が届け出た価格に対し、「新薬評価組織」(仮称)の評価をもとに、中医協が最終的に承認する形。革新性の評価は、「類似薬効比較方式を基本とする現行ルールをベースに、それぞれの新薬に見合ったフレキシブルな加算率の設定を可能とする」としている。

 また、「世界的に評価されている革新的新薬の日本での早期上市を促すため」新たな加算を提案。要件として「例えば三極同時開発製品であって、日本が世界で最初に承認された場合、もしくは世界で最初に承認された日から一定期間内に上市された場合」とした。製薬協案にあった「グローバル加算」を採用した形だが、要件が厳しくなっている。

 制度の柱となる「薬価維持特例」は、まず特許期間中もしくは再審査期間中の新薬と、希少疾病用医薬品や必須医薬品など「国が定める医薬品」を、通常の引き下げ改定から除外する「エクゼンプト・ドラッグ」と定める。その上で、それら個々の薬剤の乖離率が、薬価基準収載全品目の加重平均乖離率を超えない場合は薬価を維持する。

 引き下げ改定で失われていた企業側の財源を、下げないことで確保し、それを研究開発投資に充てる考えだ。

 製薬協案では、薬価維持は最長でも最初の薬価収載から15年以内としていたが、今回の日薬連案ではその記述はなく、「初の後発品上市をもって薬価維持期間終了とする」とした。その理由を「特許期間が不明瞭なケースもあるため、初めての後発品上市をもって特許失効とみなす」と説明した。製薬協案にあった、効能追加で再審査期間が延長となった場合も薬価維持するとの記述はない。

 薬価維持期間が終わった製品については、改定猶予された分を引き下げる。同期間終了後の最初の薬価改定時の引き下げ率は、昨年の段階では「猶予分を一括で引き下げる」としていたが、今回は「維持された乖離率から、2%の調整幅を減じた率の期間累積分を基本に、今後の後発品使用促進の進捗、後発品の価格水準を考慮して、必要な引き下げ率を算出する」とした。

 それにより後発品の使用促進につなげ、一方で長期収載品の数量シェアを下げることで、市場全体のバランスをとる考え。示された試算によると、新制度を2010年度から実施した場合、20年度までの累積で市場は、新薬の評価改善分として3・3兆円増加する一方、後発品の使用促進で5・0兆円減少し、差し引き1・7兆円縮小するとし、市場に大きな影響を与えるものではないとした。

 具体案は25日の中医協薬価専門部会で説明予定だったが、部会が審議時間の都合で急遽取りやめとなったため、資料のみが配布された。7月上旬の薬価専門部会で業界側専門委員から説明が行われる予定だ。

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