日本CMO協会は28日、都内で開催した総会で役員改選を行い、事務局長の土居功一氏(クオリテックファーマ品質統括部長)を新会長に選任した。前会長の安藤修一氏がクオリテックファーマを任期満了前に退社したのに伴い、土居氏が会長に就任することになった。副会長には留任した永代尚武氏(富士薬品)と、新たに竹内二三雄氏(廣貫堂)が就任した。
土居氏は、総会後の会見で、医薬品製造受託(CMO)の市場環境について、「微増ではあるが拡大している。グローバル企業が有する新薬の検査・包装の受託事業が成長するのではないか」との認識を示し、同協会として「CMOが一丸となってGMPへの対応といった難関に立ち向かう体制となっている。皆さんからあってよかったと思っていただけるような日本CMO協会を目指していく」と抱負を語った。
一方、永代氏は、抗体や核酸医薬品の製造委受託について、「国内で注射剤の設備を有するCMOが少ないことから、注射剤の製造を韓国や台湾、欧米など海外に委託する製薬企業も出てくると考えている。協会としてこの流れを止め、国内でまかなえるように協力していきたい」と語った。