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【日本化薬】高分子ミセル化抗癌剤の研究開発に55億円を投入

2008年07月02日 (水)

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島田社長
島田社長

 日本化薬の島田紘一郎社長は6月30日、都内で開いた決算説明会で、「今年から高分子ミセル化抗癌剤の第II相試験が本格的に始まってくるので、特に集中させて開発投資を積極的に行っていきたい」と述べ、研究開発費を医薬事業に重点配分していく考えを明らかにした。2012年5月期に掲げる売上高2000億円、営業利益260億円の中期目標の達成に向け、09年5月期は、研究開発費の半分近い55億円を高分子ミセル化抗癌剤の開発に投入する。

 同社は、12年5月期以降の持続的成長に向け、事業の整理を進めており、コア事業の一層の強化を打ち出している。その中核に位置づける医薬事業は、高分子ミセル化抗癌剤に経営資源を集中し、12年5月期に売上構成比の27%、16年5月期には35%まで拡大する計画だ。

 島田社長は「原料価格が高騰する中で価格革命の変化が起こっており、新しい競争状況に入りつつある」との厳しい認識を示し、製品戦略の見直しを進める考えを表明。「特に高分子ミセル化抗癌剤への開発投資を積極的に行っていきたい」との方針を明らかにした。

 そのため09年5月期は、医薬事業の研究開発費を前期の46億円から55億円に増額し、高分子ミセル化抗癌剤の開発に重点投資する方針を打ち出した。営業利益は減益となる見込みだが、一時的に利益を減少させても、将来の成長に先行投資する姿勢を鮮明にした格好だ。

 現在、胃癌を対象とした高分子ミセル化パクリタキセル「NK105」の第II相試験が進行中で、今年から治験が本格化するものと見られている。また、塩酸イリノテカンの活性代謝物SN‐38のミセル化抗癌剤「NK012」が、第I相試験の結果をまとめる段階に入っており、さらなる重点投資で、16年の創立100周年には高分子ミセル化抗癌剤の上市を達成したい考えだ。

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