
パネルディスカッションの様子
抗精神病薬の服用により自動車事故を起こすリスクが高まるとのエビデンスがないにも関わらず、国内では大半の添付文書で自動車の運転に厳しい制限を課す記載があり、問題視されている。6月21日に新潟市内で開かれた日本精神神経学会学術総会では、抗精神病薬が運転に及ぼす影響をめぐって議論した。パネリストからは、「エビデンスに基づかない添付文書の記載は撤廃すべき」との意見が出た一方、「既に記載された文書を取り消すためのエビデンスも必要」との慎重な声もあった。
抗精神病薬の服用をめぐっては、副作用として眠気やだるさ等が生じる可能性があり、国内では患者の自動車の運転が厳しく制限されているのが現状。ただ、運転の制限は、精神疾患患者の通院や社会復帰に向けた移動を妨げており、薬を服用していても安全運転できる医療基盤の整備が求められている。
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