
増原慶壮氏
聖マリアンナ医科大学客員教授の増原慶壮氏(日本調剤取締役)は21日、大阪府八尾市主催の薬剤師研修会で講演し、薬物治療に責任を持つ薬剤師となるため、「フォーミュラリー」の積極的な取り組みを呼びかけた。増原氏は、欧米の現状や聖マリアンナ医大病院での導入事例のほか、国内で進行中のフォーミュラリーの取り組みについて紹介。「英国ではフォーミュラリーの作成、管理などを検討する関連委員会で、薬剤師はなくてはならない存在になっている」と強調し、日本での薬剤師の活動に期待感を示した。
増原氏は、国内におけるフォーミュラリーの現状をめぐって、基幹病院の院内フォーミュラリーが先行していることを挙げ、「DPC対象病院での院内フォーミュラリーは、包括払い方式のため病院の収益は増えるが、患者、保険者、国の医療費は変わらず、薬剤費の削減は部分的」と指摘。削減効果が大きい出来高払いの外来処方薬への導入に向け、地域の医療機関や薬局で連携する地域フォーミュラリーを展開していく必要性を訴えた。
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