東京大学病院循環器内科の研究グループは心臓に集積するマクロファージが心臓の過剰な線維化を予防していることを明らかにした。心臓に集積するマクロファージから産生されるオンコスタチンMがTGF-β/Smad2シグナルを抑制することを確認したもの。オンコスタチンMを治療標的とすることで、難治性疾患の心臓線維化に新たな治療法の可能性が期待される。
研究グループは、これまで低酸素環境で活性化する転写因子HIF-1αシグナルがマクロファージを遊走させることを報告しているが、今回HIF-1αシグナルに着目。心臓線維化のメカニズムを解明するため、マウスの横行大動脈を縮窄して心臓線維化、リモデリングを誘導する病態モデルで研究を行い、燐光プローブを用いた検討から心筋組織が低酸素状態になっていることを見出した。フローサイトメーターを用いた解析から心臓の低酸素部位にマクロファージが集積していることを確認した。
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