TOP > HEADLINE NEWS ∨ 

医薬品は「使いづらい」商品‐UDFが消費者に調査

2006年07月11日 (火)

 使いづらいと感じる日用品として、医薬品を指摘する人の多いことが、ユニバーサルデザインフォーラム(UDF)の調査で分かった。説明書が読みにくいという意見が最も多く、容器や包装の使いづらさも挙げられた。特に30代からは、使用しにくい製品を販売している企業を敬遠する声も出ており、企業イメージに影響する恐れも示唆される結果であった。

 ユニバーサルデザイン(UD)は体が不自由な人でもそうでない人でも使いやすい製品を指す。UDを推進するUDFは4月、暮らしの中でUDの普及状況などを知るため、首都圏や京阪神に居住する15079歳の一般男女1090人を対象に調査を実施、回答率は51.2%だった。調査は過去にも行われているが、結果の公表は初めて。

 使いづらさなど不満経験は、日用品、家電、情報通信機器、住宅設備、公共設備、交通機関などそれぞれで調査され、医薬品は日用品の中で入っている。日用品で「使いづらい・利用しづらい」と感じた人の割合は、文房具・事務用品が31.2%と最も高く、食品・飲料27.3%、台所用品26.2%で、医薬品はそれらに次いで23.7%であった。

 医薬品の使いにくさに関する不満に男女差は見られないが、年代が高いほど不満を感じる傾向が強まっており、60代以上は30%以上に上った。「特に不満を感じる」だけをみると、医薬品は10.0%で、食品・飲料、文房具・事務用品に次いでワースト3に入る結果となった。

 理由を聞いたところ、年齢に関係なく「説明書が分かりづらい」「用法などを記載している文字があまりにも小さい」「あいまいな説明が多い(何にでも当てはまるような)」「不要な説明が多い」と、説明書の使いにくさを指摘する声が多く挙がった。

 60代以上では、「2錠ずつしか切り離せず、携帯に不便」「包装が指で容易に開封しがたい」など、容器や包装に対する不満もみられた。

 不満があったことに対する消費者側の意識・行動としては、「(当該企業の)顧客満足への取り組みが不十分だと思う」が55.2%で最も高く、次いで「商品・施設・サービスとして不完全」47.9%、次いで「自分なりに工夫して使用する」43.9%だった。特に30代では「今後は他の企業のものを購入・利用する」「その企業のものは、他のものも購入・利用しなくなる」と、企業自体に好ましくないイメージを抱くような回答が目立った。

 今回の調査結果についてUDFは、「ユーザーの評価は次第にシビアになり、商品の詳細な部分まで気にしている。会員以外にも調査結果を今回公表し、広くUDを考えるきっかけにしてほしい」としている。



‐AD‐

同じカテゴリーの新着記事

薬剤師 求人・薬剤師 転職・薬剤師 募集はグッピー
HEADLINE NEWS
ヘルスデーニュース‐FDA関連‐
新薬・新製品情報
人事・組織
無季言
社説
企画
訃報
寄稿
新着記事
年月別 全記事一覧
アカウント・RSS
RSSRSS
お知らせ
薬学生向け情報
書籍・電子メディア
書籍 訂正・追加情報
製品・サービス等
薬事日報 NEWSmart
「剤形写真」「患者服薬指導説明文」データライセンス販売
FINE PHOTO DI/FINE PHOTO DI PLUS
新聞速効活用術