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厚生労働省は16日に開いた中央社会保険医療協議会総会に、電算処理レセプトをもとにした2007年度調剤医療費の動向を初めてまとめ報告した。調剤医療費の内訳が、より細かく分析できるもので、処方せん1枚当たり医療費は前年度より5.8%増で、薬剤料が押し上げていたことが分かった。薬剤料の伸びの背景には、投薬日数、1日当たり薬剤料の伸びが影響していた。また、薬剤料に最も影響を与えていたのは、血圧降下剤を中心とする循環器官用薬だった。
保険局によると、集計した電算処理分は、調剤医療費全体の約5兆円、処方せん枚数にして約7億枚のうちの8割ほどを占める。
処方せん1枚当たりの調剤医療費は、前年度より5.8%増の7322円。内訳は、技術料が1.2%増の1924円(構成割合26.3%)、薬剤料が7.5%増の5387円(73.6%)などで、薬剤料が伸びに影響していた。
薬剤料の8割を占める内服薬は7.7%伸びた。増加原因を分析したところ、延べ種類数が1.1%増(2.83種類)にとどまったのに対し、投薬日数は3.5%増(17.9日)、1日当たり薬剤料は2.9%増(90円)と、投薬日数と1日当たり薬剤料が影響していた。
薬剤料の伸びに影響した薬剤として、最も大きかったのは循環器官用薬で、内服薬処方せん1枚当たり1360円と、前年度より7.9%伸びていた。特に、血圧降下剤は二桁伸び10・9%増。次いで高脂血症用剤の8.9%増だった。
また、内服薬の中で、ビタミン剤の43.4%に後発品が処方されており、次いで呼吸器官用薬の13.2%だった。
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