日立オムロンターミナルソリューションズは、薬の飲み過ぎや飲み忘れの防止を手伝う服薬支援装置「服薬支援ロボ」の販売を開始した。ヘルスケア分野向けのセルフ化ソリューションの第2弾となる。
同社は、ATMをはじめとしたセルフサービス機器などで培ってきたメカトロ技術や決済などのノウハウを生かし、3月にクリニック向け自動受付精算機でヘルスケア分野向け事業に参入。今回、クラリオンから全国70カ所の施設と300薬局を通して2600人以上に利用されている「服薬支援ロボ」について、開発、製造などに必要な資産の譲渡を受け、製造販売を開始することとなった。
「服薬支援ロボ」は、予め薬を入れてセットしておくことで、設定した時間に音声案内と画面表示で服薬を知らせ、利用者は薬を取り出すことで正確な服薬ができる。
続けて押しても薬が出ることはなく、指定外の時間も薬は排出されず、飲み過ぎや飲み忘れを防げる。薬は1日4回に分けて1週間分をセットでき、装置前面のタッチパネルで服薬する時間を容易に指定することが可能。薬の装填でのミスを防ぐための工夫を装置機能や構造で実現している。
さらに、薬を取り出した履歴を1カ月分記録しており、装置の表示やPCなどで確認・保存することができる。
これらの機能により、適切で安定した服薬ができ、患者の自立をサポートすると共に、家族や施設職員の負担を軽減できる。
今後、ネットワークを介したシステム連携など、機能拡充を検討していく。