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下村脩氏がノーベル化学賞を受賞”薬学出身者として日本初の快挙

2008年10月09日 (木)

2004年夏、フライデーハーバーのコテージでの下村氏。右下に光るボトルには、10万匹のクラゲから精製されたGFP溶液が入っている。(写真提供:独立行政法人理化学研究所)
2004年夏、フライデーハーバーのコテージ
での下村氏。右下に光るボトルには、10万
匹のクラゲから精製されたGFP溶液が入っ
ている。
(写真提供:独立行政法人理化学研究所)

 下村脩氏(米国ボストン大学医学校名誉教授)が2008年のノーベル化学賞を受賞した。日本人で化学賞受賞は02年の田中耕一・島津製作所フェローに続き5人目。下村氏は1951年に長崎医科大学附属薬学専門部(現長崎大学薬学部)を卒業し、60年にベイプリンストン大学に留学、61年夏、ワシントン大学フライデーハーバー研究所に滞在中に、緑色蛍光タンパク質(GFP)を発見。この発見と開発により受賞したもので、薬学出身者としては初の快挙となった。Martin Chalfie及びRoger Y. Tsienの2氏との共同受賞となる。

 下村氏は、北米西海岸沿岸を海流に乗って漂うオワンクラゲから、最初にGFPを単離。紫外線を当てると、このタンパク質が明るい緑色に輝くことを発見した。以後、GFPは今日の生物科学で使われる最も重要な道具の一つとなっている。具体的には脳の神経細胞の発達過程や癌細胞が拡がる過程など、これまで見ることのできなかったプロセスを可視化して追跡する手法を開発した。

日本薬学会会頭の長野哲雄氏(東京大学大学院薬学系研究科・教授)がコメント

 「下村先生のノーベル化学賞受賞を日本薬学会を代表して心からお慶び申し上げます。これは明治以来伝統のある日本の薬学部が基礎研究で極めて高いレベルにあることを示しており、下村先生に続く人材の育成・輩出に学会としてさらに尽力したいと考えています」



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