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接種をめぐる対立に危惧

2020年12月18日 (金)

◆新型コロナワクチンの実用化に期待が高まる一方、副反応が心配と感じる人も多いようだ。仏調査会社「イプソス」の調査によると、ワクチンが入手可能になってから「3カ月以内に接種する」と回答した割合が、日本では約4割にとどまったという
◆この状態で実用化された場合、ワクチンを接種した層と副反応を恐れて接種しなかった層の間である種の対立が生まれることを危惧する。ワクチンを接種せずに感染した場合、「接種しなかったせいだ」と周囲から非難されるかもしれない。希望の光であるはずのワクチンが分断と対立の要因にはならないでほしい
◆今年はコロナ禍で人々が物理的にも精神的にも閉鎖的になり、米大統領選挙で見られたように、異なる思想や価値観を持つ者同士の分断と対立が加速した印象を受ける。日本では「マスク警察」「自粛警察」などの用語も流行した
◆国や製薬企業が安全性情報の透明化を確保した上で、ワクチンを接種しなかった人の尊厳も守られる社会であるべきだ。「ワクチン警察」は必要ない。



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